素人から始める情報通信

大阪大学大学院出身の情報通信技術者が、通信技術をやさしく解説していきます。

光通信の基本 〜光通信と電気通信(編集予定)〜

概要

光通信について説明をしていく前に、"光通信ってどんなの?", "電気通信と何が違うの?"という点をさらっと説明していきます。

光通信とは

光通信と聞くと、最先端のレーザーと光ファイバーを使う難しそうなのを想像するかもしれませんが、文字通り"光を使った通信"であれば何でも光通信と呼びます。よく大学の参考書なんかに"光通信の歴史は、のろしから始まった"みたいなことを書いてありますが、のろしももちろん光通信です。敵がきたら火や煙をあげて、遠くの人に"敵が来たぞ"という情報を伝える。複雑な情報は伝えにくいかもしれませんが、"敵が来たぞ"という情報はしっかりは伝わります。

目に見える光は"可視光"と呼ばれており、のろしは"可視光通信"です。目に見える光だとイメージもしやすくて、親近感も湧きやすいかもしれませんね。

ただ残念ながらこのブログは基本的に"目に見えない光"を使った通信、"非可視光通信"について説明をしていきます。「光なのに見えないってどういうこと??」と思った方もいらっしゃるかと思うので、下記で"光って何ぞや"って部分を簡単に説明します。

そもそも光とは

光は電磁波の一種です。

電磁波と聞くと、X線だとか電子レンジだとか、なんとなく体に悪そうなもの、というイメージがありますが、普段見ている蛍光灯の光(可視光)も電磁波です。難しく言えば電磁波は"電場と磁場が互いに垂直に振動しながら進んでいく波"と言われていますが、細かいことはここでは触れないでおきます。

では、X線等の電磁波と蛍光灯の光、光通信で使われる見えない光は何が違うのでしょう。

光通信と電気通信は何が違うか